An "I " Novel from The City Of Angels

Diary 『バンコク在住日本人ギタリストの日記』

4 Hours long session with Thai Poets.

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昨夜は計4時間のチルアウトセッション。会場に外人は俺と遊びに来てくれた友人のババちゃんとDJの剛くんと数人のファランだけであとはタイ人。最終的には満員御礼。外の席までいっぱいだった。とても良い時間を過ごせた。企画してくれたMethod to My Madnessのメイちゃん達に感謝。シンプルな内装もビンテージの調度品もカジュアルだけど洒落ててとても良い店だった。少し神戸元町界隈を思い出した。また飲みに行きたくなる店だ。

タイ語の詩には興味があったので移住したころにタイ人の友人に尋ねてみたが、あまり聞いたことが無いと言っていたのだけど、昨夜はタイ語の詩ばかりで5年越しに答えを得た感じで嬉しい驚きだった。めっちゃあるじゃん。参加者は年齢層がけっこう広くて20代から50代までいたんじゃないかな…年配の方の方が演技力があって良い表現をしていたんだけど、みんなノリノリで個性があってセッションは楽しかった。テーマがエロティックポエムってことで日本人的感性で考えて淫靡な感じとか想像してたんだけど、そこはさすがタイでなんだか明るい。えらく盛り上がってるし(笑)

何もプランが無いままだとやりにくいだろうし、始まる前にこう提案した。

『とにかく始まったら俺はひたすら弾き続ける。みんなは自分のタイミングで俺の前に立ってくれ。すると俺は演奏を一旦クラッシュする。音が壊れたらよいタイミングで君たちは詩を読み始める。それに合わせて俺は音を奏でる。詩が全篇終わったらお客さんにご挨拶。そしてまた俺は次の曲を弾き始める。それがずっと連なっていく。長時間のドラマをみんなで作っていく感じだよ』

『OK!いいね!そうしよう!』

ってな感じでリーディングポエトリーの宴はスタートした。

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特筆したいのはみんなナチュラルにリズム感が良かったことだ。詩を読み始めて曖昧で混沌としたイントロの状態から少し流れを作るときっちりとその見えにくいリズムに乗ってくる。それに気づいてからはけっこうわかりにくいフレーズなんかも弾いてみたけど、破綻せずにセッションが成り立っていた。日本でもバンコクでのファラン主催の同様のイベントに出演したときもそれが合わなくて結構苦労したんだけど、今回は参加者全員が自然にそれができていて、それが演奏を楽しめた大きな要因だった。ものすごく長い時間やっていたし、すべてその場合わせなのでずっと声に集中し続けなくてはいけなくてさすがに疲れたが…みんな何かを感じたようで、最初は緊張していたけど時間とともに盛り上がっていって、最後はみんなスマホで詩を検索し始めて次々と再挑戦やら飛び入り続発でラッパーとのセッションまでやって俺は結局4時間くらい演奏し続けた。

俺と同世代の女性がテンション高くエロティックな詩を読み上げて、息子や娘みたいな世代の若い連中が『ひゃ~っ!』て感じの嬌声を上げてるって光景はとても面白かったし美しいなぁとひとり黙々とギターを弾き続けながら角度的に俺にしか見えないその表情や景色を眺めて楽しんでいた。良い国だなタイは。改めて好きになった。

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昨夜のお店には以前俺のライブを見てCDを持っているという子が数人来ていた。絵描きの男の子は『KOTAが自分の通っているローカルなBARに出演するってさっきネットで知ってびっくりして慌てて来たんだよ!』と言っていた。彼は俺の絵を描いてくれた。既に何枚かあるけど、絵をもらうのはとても嬉しい。オーナーのひとりメイちゃんもDJの友達にCDを聞かされて既に知っていたので、メッセージを送ってブッキングがすぐに決まったのはそれが原因らしい。

『今回は興味があったから自分で連絡取ったんだよ。それに俺は呼ばれたらどこでも行くし…』と話しながら、なんでもやってみるもんだな…と思った次第。

 

本日は以上。