An "I " Novel from The City Of Angels

Diary 『バンコク在住日本人ギタリストの日記』

Happy New Year !!

f:id:amatutitaki:20180103123455j:plain

明けましておめでとうございます!!今年もよろしく!!と張り切ってみるが、2018年年始から体調はボロボロである。大晦日に普段ほとんどやらない釣りなんぞに行ったもので調子が狂ったのかもしれない(笑) 釣りには日本ですらほとんど行ったことなかったが、タイではもちろん初めてだった。広い空の下で過ごすのは気持ちの良い時間でそれはとても良かったのだけど、郊外のバンパコンという街の広大な釣り堀からの帰り道の車中で既に喉にタイの風邪にやられたときの鋭い痛みがあって、『もう完全にやられとるな…』と思いつつバンコクに帰り、その足で修理に出していたPCを取りに行って部屋に戻り、シャワーを浴びて仮眠をとり、起きたら発熱してすっかりヤバい状態になっていた。夜の10時前に重い身体と機材を引きずってパッポンの Black Pagoda へ。

会場に入ったらまだほぼ誰もいない。パーティの気配の微塵もない会場に機材を置いて『出た…またこのパターンか…とりあえず飯食いに行こ』と手慣れた感じで離脱して近所で飯を食って街を眺めて時間潰し。なにはともあれエネルギー補給である。

シーロムの街はゲイの皆さんで溢れていて、タニヤは閑散としていたがソイ・トワイライトはえらい人出だった。夜中のシーロムにいるとあまりのゲイ比率の高さにストレートの自分が少数派のような不思議な気分になるが、これもとてもタイらしい光景ではある。寛容な国なので皆の精神が解放されていて幸せそうな表情をしているのが印象的。

しばらくして店に戻るとオーナーに呼ばれてGo Goのお姉ちゃんたちのいるダンスフロアの方へ移動して年越しテキーラ。会場はもちろんフィーバー状態だが俺は既に38度超えのリアル大フィーバー状態である。テキーラ一杯で頭がフワフワして視界がぼやけ始めていた。しばらくすると別会場にてSticky Riceの出演を終えたPOOKがやって来てDJ開始。それと共に会場の周りでウロウロしていたファランが集合し始める。NEW YEAR’S DAYだってのに計画性ゼロでただその場に突然集まっただけのその宴は年齢も高めで何もかもが曖昧で幻のようで退廃的で悪くなかった。

www.youtube.com

そのうちそんな雰囲気が出来上がってJoeがドラムを叩き出してセッション開始。しばらくすると目の前のポールで半裸のダンサーが踊り始めたのでサンタナのようなフレーズを弾いてみる。するとなかなかのお店の重鎮であろう洒落たロングジャケットにツケマバシバシの妖怪みたいな年増のお姉さんもお立ち台へ。俺の前でアピールするので良く見るとジャケットの下は何も来ておらずおっぱい丸出し…流石はパッポンである。常々、バンコクのいかがわしい店にマッチする悪くてエロいロックバンドがあればめちゃかっこいいのに…と思ってるんだけど、バンコクの演奏力のあるバンドマンは良家のご子息たちが多いので難しいやな。育ちが良いが故にできない音楽ってのもある。ファランもけっこう爽やか坊ちゃん達が多いし無理かな…タランティーノ直撃世代のおっさんとか多いし映画のサントラをベースにして荒っぽくやればええ感じで酔えると思うけどね…もう時代が変わってしまっているし、そんな空気を持っているミュージシャンは絶滅寸前なんだろうな。

www.youtube.com

なんだかんだで宴は4時前まで続き、俺は気分次第で断続的に弾き続けて、最後はDJの音を落としてアンビエントセットを3、40分やって終わった。熱でフワフワしてるせいかええ感じで揺らいでいて我ながら美しいエンディングソロだった。同じく風邪をひいていたPOOKは『最高』と言うとエロティックなショウに使うのであろうベッドの上でで気持ちよさそうに寝てしまった(笑)会場の人もボチボチ帰っていって演奏が終了すると、ずっとソファーでチルアウトしてたヨーロッパ系のお姉さんが両手を広げて近寄ってくる。もともと人見知りの昭和の日本男児はスキンシップにぜんぜん慣れていないのでいつも逃げようとするのだけど、逃げようとすると素直に受けろよって感じで軽く睨まれて抱き寄せられてキスされるのである。知らん女性のその行為に対してどうリアクションしたらいいのか俺は未だにぜんぜんわからん。ハグはまだ良いがキスまで入ると異文化過ぎる。

外に出るとパーティー終わりのタンクトップにぴちぴち短パンの男の子たちが1000人くらいできゃあきゃあ言っててソイ・シーロムは大騒ぎだった。タクシーがぜんぜん捕まらなかったので1キロ程機材を引きずって歩いてシーロムから離脱した。限界が近いのがわかったのでタクシーを掴まえて乗り込んだら目が回った。ギリギリセーフ。

そこから丸2日間はベッドの上にいた。ずっと38度超えの熱で何もできない状態。飯食って水飲んで寝る着替える飯食って水飲んで…って繰り返しである。正月休みは今日で終了なので結局なんもしてない。明日になってマシになっていたらお寺お参りくらいはしておこうとは思っている。

兎も角、

今年も弾き続けます。

いつかどこかで会いましょう。

www.youtube.com