An "I " Novel from The City Of Angels

Diary 『バンコク在住日本人ギタリストの日記』

続・最近いろいろ聞かれて面倒なので、タイに来て演奏したいという皆さんにストレートに私見を書いてみる

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昨夜部屋に戻る時にアパートの大家さんとエレベーターで一緒になって少し話した。

『Hi。ダイエットの具合はどう?』

蕎麦屋の前の狸のようなお腹をしている彼は今ダイエット中である。すると、明治のロウファット牛乳を俺に見せながら

『これいいんだよ。ご飯ばかり食べてると痩せないからね~これ最高。でもまだこんなお腹だ。プンプイ ナ(とお腹をポンポン叩く)』

ちなみにプンプイとはポッコリ出たお腹を意味するタイ語だ。可愛い言葉だよな。

エレベーターが8階について『おやすみ』とあいさつして別れた後に、ここ数日の間に会ったいろいろな人を思い出してみると、みんな良い笑顔を向けてくれたことに気付いた。単純に仕事の仲間にも良く話しかけられたし音楽仲間にも街で良く出会った。悪い流れから脱しつつあるのだな…と思いつつ、単純に俺の醸し出している空気の問題だろうなとも思う。この1年は基本不愛想モードに入っていたし、終始ひとりでいる感じだったので『話しかけるな』という空気を出していたんだろう。そりゃ流れも悪くなる。

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タイのTRIP HOPユニット RAMINTRA のMV。彼等とは昨年くらいからイベント界隈でよく会う。90年代からTRIP HOPの気怠い女性ボーカルものは個人的に好きだ。タイではあまり見たことなかったタイプなので気になる。

www.fungjai.com

 

続・最近いろいろ聞かれて面倒なので、タイに来て演奏したいという皆さんにストレートに私見を書いてみる

最近またいろいろ聞かれたりブッキング関係の話をすることが多いので約1年経って最近の私見を書いてみる。前回の記事は下記リンク。

最近いろいろ聞かれて面倒なので、タイに来て演奏したいという皆さんにストレートに私見を書いてみる - An "I " Novel from The City Of Angels

今年何度も感じた事だけど、バンコクのインディーシーンに資本が投入されて体制が整っていっている感がある…上の記事の Fangjai ってサイトもそうだけど、新世代のバンドやアーティストが続々台頭してきていて、若い経営者達がそれを後押ししてこの国に新たな流れを作ろうとしているように見える。もちろん以前からの流れなんだろうけど、日々大きくなっていっている感じがしている。中国に関しても同様の流れを良く耳にするが、トップがやると決めたら資金も潤沢なのであっと言う間に話が進むのが共通の特徴で、とにかくイケイケで話が早い。同じような世代の各分野のトップが話し合って、やるぞ!となったら即システム構築、見切り発車!っとなるわけで、会議ですり合わせに時間がかかってうだうだ…とかが無い。立派なおっさんである俺が言うのもなんだけど、要は保身に必死になりがちな目上のおっさん達のご機嫌をうかがう必要が無い。素晴らしきかな。そんなわけで、音楽だけではなくて様々な分野で動きがあるのを日々実感している今日この頃である。しばらく軍政の続いていたタイで来年久しぶりに選挙があるが、それを機にタイはさらに活性化するだろう。それが良い方向なのか悪い方向に向かうのかは予想できないが…個人的には良くなると信じている。

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あと、昨今は作品の制作も早い。旧世代の俺としてはすべてが分業で進む感じが抜けなくて『ミュージシャンは音楽だけつくりゃいいだろ…』ってな感じでどうしても大仰に考えてうだうだするが、これはダメな見本だ。若いバンドはすべてPCでやっちまうのでなんでもスピーディー。皆音楽系の学校を出ているので演奏はできるしとにかく録音してパッケージして出しちまえ。ついでにグッズも作ってMVも作って宣伝して…って定番の流れをすべて仲間内でまかなってさっさと作ってしまう。そして当初から自国だけではなく周辺国での活動まで視野に入っているので自国の言葉の歌だけでなく英語の歌も当たり前に収録されている。何よりも、自分の力で好きなことをやっているのでイケイケで楽しそうで輝いていて良い感じ。見ているお客さんも幸せになる。

ついでにもうひとつ Cat Expo という大きなインディーイベントをやっている CAT RADIO のページを貼っておく。いろいろなタイのバンドの曲が聞ける。youtubeに上がっている映像を見てみるとスターもアイドルもインディーアーティストも世代からなにからごちゃまぜなで整理されていないのがなんともタイらしくて良い。

www.thisiscat.com

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俺は基本的にはこれからも地下を這いずりまわっている感じの活動だろうけど、これからタイ、アジア諸国、世界で活動をしようって目標を持った日本のインディーアーティストは、先ず活動の基盤として小さくても良いので会社(レーベル)を設立するか事務所と契約するべきだ。そうしないと音楽の仕事の話がしてもらえない。音楽を聞いてもらう前にあっさり門前払いをくらう。出演交渉どころではない。あと、当たり前すぎて書くのも面倒だけど、良い音が出せないと話にならない。ライブシーンで活躍しているタイのバンドの演奏のレベルはとても高い。映像等しっかり見て判断しましょう。

奴隷に奴隷だと気づかせないための似非平等思想がまかり通っている日本にいるとわかりにくいが、基本この世界は厳然たる階級社会である。タイにおいては身形は待遇に確実に影響する。なので何をするにも最低限の形は必要。バンコクにおいてはだらしない奴、不潔な奴、貧乏くさい奴には良い仕事は来ないのである(笑)なのでうだうだ言わずにそこは嫌でもやるしかない。

自分たちのスタイルがしっかり表現された資料や音源も必要だ。そして状況を作ったら即コンタクト開始だ。これから野外フェスも増えてくるだろうし、間違いなくシーンは活性化するのでとにかくガンガン挑戦だ。フェスのシーズンは乾季の11月~2月くらい。3月、4月は死ぬほど暑いのでお勧めしない。まだアーティストが充分には足りていないのでオーガナイザーは常に新しいネタをさがしているので思っているよりも簡単に大きなステージに出る機会を得られるだろう。現地在住の日本人に相談するのは決して悪くはないが、どうしても話が小さくなる。最初からタイの連中と直接交渉して自分達で正面突破する方が話が早いしステージもでかい。あとはライブで結果を出せば次の展開が見える。結果が出なかったら仕上げ直して再チャレンジ。めちゃシンプル。ただ、急がなくてはいけない。今後どんどん入り口は狭くなる。他の国のアーティストも狙っているからだ。

国境を越えて音楽活動を展開したい連中は急げ!

今すぐ飛び込め!!やれるぞ!!

あ、もう1箇所忘れてた。

BANGKOK UNDERGROUNDシーンにおいて異彩を放っている箱を忘れてはいけない。

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The Overstay – Bangkok Artspace, Venue & Room Rental

 

The Overstayは非メジャー臭の漂うあらゆるジャンルのインターナショナルなバンドやアーティストが出演しているLIVE BARでありゲストハウスでもある魔境だ(笑)特にパンクバンドにはお薦め。イスラエル人オーナーのYuvalを中心に現在はこの箱の他にチャオプラヤ川に浮かぶ大きなパーティー船を作っている最中という面白すぎる連中だ。

bk.asia-city.com

ビル一棟使ってさんざん好き放題遊びたおした挙句、昨年末に警察に思いっ切り手入れくらってめちゃ叩かれたのに1年後には船作ってるって…ほんまに心臓が強い。尊敬するわ。見た目はいかついけどフレンドリーな連中でアクセスフリーなのでとりあえずバンコクに来たら泊まってみるってのも面白いかも。

…ということで、今回は以上。周期的に俺の頭の中でずっと鳴っているブルーハーブの名曲を最後に貼っておく。皆様良い週末を。今日は昼から来週のフアヒンのイベントに行く為の長距離バスのチケットを買いに空港へ。地味で孤独なライブ活動はまだまだ続くのである。タイミングが合ったらどこかでお会いしましょう ♪

 

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