An "I " Novel from The City Of Angels

Diary 『バンコク在住日本人ギタリストの日記』

単純に日記

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昨日ネットでニュース記事を読んでとてもビックリした。記事に載っている事件の舞台は俺の住んでいるマンションの一階下の一室だったからだ。加害者も被害者も日本人である。同国人がタイで事件を起こすと物凄く気になる。特に被害者が死んでしまうと自分に置き換えて考えてしまうので数日間頭に残って憂鬱な気分をしょい込むことになる。今回の被害者の方は幸いにも間一髪救い出された。ただ加害者も日本人ってことで暗澹たる気分になることは否めない。

日本に住んでいる頃は気にしたこともなかったが、タイで命を落とす外国人は少なくない。自殺のニュースもとても多い。以前にも書いたが怖いのは『孤独』だ。ひとりというのは何かが起きた時に絶望感に支配されやすい。死がすぐそこに見える。

もともと日本でも友人の多かったタイプの人は良いが、日本の社会が合わなくて異国に逃げたようなタイプの人はここでもダメだとなると本当に逃げ場を失ってしまう。よくタイの女性にはまり込む男性を見て『なんで騙されているとわからないの?』なんて鼻で笑いながら言ったりするが、日系企業の駐在で家族と来ていてそのうち帰国するってタイプの幸せにやれているような順調な人にはその理由はまったく理解できないだろう。皆、薄々は『危ない』ってことには気付いているのだと思う。ただ、異国でまったくひとりになってしまうよりは誰かが自分の隣にいる方を選んでしまうのだと思う。『孤独』は本当に怖い。そして、周りに人がたくさんいる大都会でひとりきりってのはより絶望的だ。

今回の事件の被害者の方はタイ人の奥様と日本人の友人の通報で助かった。もしひとりきりで生きている人だったら誰にも気づかれず消えてしまったのかもしれない。

家族ってのはあらゆる意味でとても大事だ。この国に来てから中国人がなぜ家族を中心に生きているのかの理由が実感としてわかった。消えない絆ってのは家族だけなのだ。家族だけじゃなくてパートナーに関しても以前とは感じ方が変わった。タイではよく見るが、子供のころから一緒にいる動物で言うところの『つがい』みたいな打算の見えないカップルを見ると、心強いだろうな…とうらやましく感じるのだ。誰かの為に生きるってのは実は自分の為でもあるのだなとそんな人を見ているとわかるからだ。

なにはともあれ、日本では最近見えにくくなっているが、『ヤ』の付く人は怖いなと改めて感じた事件。殺されなくて本当に良かった。

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歌が人を救うときもある。オジサンたちが夜中のカラオケバーで外人ホステスの歌う下手くそな美空ひばりさんの歌を聞いて涙したり合唱したりするような場面は実際に居合わせると感動的だ。もうあまりこんな歌はなくなってしまったけど。

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良い歌だな…と思うんだけど、この昭和を感じる名曲も秋元康さんの作詞ってのが怖い。モンスターだよな。