An "I " Novel from The City Of Angels

Diary 『バンコク在住日本人ギタリストの日記』

気合の入った女性にはかなわない

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言葉ってのは常套句として繰り返されるたびに形骸化していってしまう。なので思い入れもなくリスペクトって言葉をやたらと口にするのも口にされるのもあまり好きではないのだけど、ジャマイカで活動している日本人女性レゲエシンガーの Rankin Pumpkin には素直に言える。彼女はスゴイ。

Respect !!

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彼女がジャマイカの人気番組に出演した初の日本人コンテスタントであるとか、出場しただけでなく勝ち抜いているとか、もちろんそれ自体も素晴らしいことだけどそういうことがスゴイと言っているわけではない。動画で見ればわかるが、彼女はスキルではなく言葉でジャマイカのお客さんの心を掴んでいる。同じ番組の他の動画を見比べればわかるが、お客さんが地元のシンガーのステージとは明らかに異質な反応をしている。

例えば俺は言葉がない音楽をしている。音だけならば万国共通だ。下手に言葉を入れるよりシンプルに伝わるので逆に異国での活動には向いていると自分でわかってやっている。外国で活躍している日本人にテクニックで押していくミュージシャンが多いのはそのせいだ。要するに母国語ではない言葉で歌って観客に何かを伝えるってのは本当に難しいことなのだ。

FBに書かれた本人のコメントによれば、コンテストを勝ち抜いていく過程で顔が売れていくにしたがってジャマイカのネット上では賛否両論喧々諤々。日本でいうネトウヨのような輩たちの書き込む悪意のあるコメントも多いらしい。その悪意に負けるどころか、それを逆手にとって「Dem Vex(彼らは気に食わない)」というリリックでもう一発パンチを打ち返すってのは矢面に立つ勇気と確固たる意志が無くてはできない。でも彼女は俺が書いているみたいにごちゃごちゃ考えてやっているわけではなくて、自分の目標の為にどうすれば良いかを考えて真っ直ぐにそれをやっている。胆の据わった女性は強い。感動してしまった。

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ちなみに、バンコクの俺の周りで一番仕事をしている日本人DJも女性である。DJとギター弾きで少し違うとはいえ、俺のステージの数は彼女のこなしている仕事の半分にも満たない。これまたかなわんなぁと思うのである。

最近会った友人達

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Sonia Hamza

SOYSAUCE BARで開催されたアートエキシビジョンで出会ったフランス人のアーティスト/フォトグラファー Sonia Hamza。不思議な存在感のある人だった。写真の作品は元カレの日本人ドラマーの顔だと言って白塗りの顔で笑っていた。ホラーだった(笑)

俺の音を気に入ってくれたようで、次回来タイの際はなにか一緒にやりたいというメッセージが届いた。またひとつ楽しみが増えた。

 

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benisabbah.bandcamp.com

BAR 12×12でやったDJ JEROMのリリースパーティーでタイの伝統楽器ピンをダブで飛ばす Beni とトリオで演った打ち合わせ無しの即興セッション。重た~い感じの音でぜんぜん売れない感じやけど楽しかった。いつのまにか Stratophere Trioって名前がついている。訳すと《大気圏トリオ》… ちょっとお笑いユニットっぽい。時間が合えばそのうちまたやるだろう。

Jeromは間も無くリリースツアーで大阪、京都にDJプレイしに行くようだ。さすがにDJ用の機材と写真の膨大な演奏機材は同時に運べないらしい(笑) 興味のある方は是非行ってみて欲しい。

 

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つい先日会ったBlood Shakers のフレド。2年前に一時期バンコクに住んでいた。この前Stylish Nonsense の POKさんのライブに顔を出した時、会った瞬間に『Hey!Guitar man!久しぶり!俺を憶えてるかい?』と言われてびっくりした。だいぶ前の話なのですっかり忘れていたが、以前出演したライブで俺が弾き終わった時に『よかったらこんど一緒にやろう』と声をかけてきたのをライブを見ながら思い出した。その後何度か声をかけてくれたが、その頃の俺は日々に追われていて自分のライブをこなすだけで目一杯だった。

ここのところファランのバンドマンによく誘われるけど、やっぱり余裕がないのでセッション程度しか参加できない。バンドを続けるってのはマジで大変だ。なので上手くいってるバンドってのは奇跡みたいなもんだ。だからこそ価値がある。

 

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俺は愛想が無さすぎると最近良く反省する。言葉の問題じゃなくて性格の問題だ。ライブで会った連中に街で出会った時に談笑することがほぼ無い。話す事柄が見当たらないってだけなんだけど、それでもひとしきり話をしようとするのが礼儀ってもんだよな。

今のところ俺が普通に話をする異国の友人は一緒に活動しているほんの数人だ。かなりの人数と会っているのでもう少し社会人らしいコミュニケーション能力を持たないとあかんよなぁ。

バンコクのライブスポット②

バンコクライブスポット紹介第2回。

③ BAR 12×12 (Thonglor 18/1) 

https://www.facebook.com/12-x-12-389978477876239/?fref=ts

トンローの住宅街にある隠れ家のようなBAR。大音量のバンドには向いてないが店に入ると非日常感があってサウンドシステムも充分でいい感じ。基本DJがプレイしていることが多いが、写真のように機材を持ち込んでライブをやっている時もある。バンコク在住の音好き日本人の憩いの場でオーナーのヒロシマンが基礎工事から手作りで作りあげて今も日々進化し続けている。日本人が多いエリアだけどタイ人やファラン(タイで欧米人を呼ぶときの総称)韓国人のお客さんも多くてバンコクらしい何でもありな雰囲気。ツアーに来るアーティストや DJ が多数出演していて日本ではありえない入場料で至近距離でリラックスしたプレイを見られる。普通に飲みに行ってもええ感じです。

写真)CHAOS JAM < Stylish Nonsense × KOTA TAKI >

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④Fatty's BAR and DINER

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アメリカ人ミュージシャン Matthew Fischer 経営のロックなお店。初めて行ったのは日タイ混成ハードコアバンドLOWFATのリリースパーティーだった。ロックやカントリーブルース、HRにパンク等々の音のでかいバンドが狭いお店で思いっ切りライブをやっているってのが衝撃的だった。夜遅くまでガンガンやり過ぎて怒られたようで最近はライブは早めの時間に終わっているようだ。イベントの無い普段の日は文字通りFattyなハンバーガー中心のアメリカンフードでビールに良く合うし、お客もスタッフもフレンドリーで気楽に飲める。場所は少々わかりにくいのでスマホ活用で。

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俺がバンコクに来た頃はまさにやりたい放題って感じで『マジか!?』と驚愕するような場所でとんでもない音量でバンドがライブを演っていたのだけど、昨今はさすがにタイと言えど世知辛くなってきていてイカれた連中の集まる店はなくなったり方向転換せざるをえなかったりしている。当たり前やけど寂しい話やな。

本日は以上。

公共の場で音を奏でる

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バンコク・トンローのThe Commonsでの演奏風景。これは多分俺が弾き始めた17時半くらいの光景。この後20時までお客さんがわいわい賑わっていた。ここは有名人や芸能人の多いトンロー界隈の最新スポットって感じで近隣の洒落た皆さんが集っている場所で、ヨシタケ君はミナミにビックステップができた頃の喧騒を思い出すと言っていた。日本との違いはここにはタイで言うところのハイソ(要は金持ち)しか来ないってところだ。キッシュ一切れに生野菜少々で一皿220バーツ。一歩外に出れば屋台のご飯が一皿40バーツ。すべてにおいてこんな感じの値段の差があって普通のタイ人のお客さんは来ない。要は値段で来る人が選別されている。女性だけじゃなくて男性も手入れが行き届いているので毛並みの良い血統書付きの猫がたくさんいるみたいな印象だ。もちろん貧乏ミュージシャンの俺は40バーツの飯を食う。野良猫みたいなもんだ。

俺のソロは1時間弱の演奏だったけど、目の前を行き交う皆さんが興味深そうに覗き込んでいったり、ガン無視でおしゃべりに夢中だったり、赤ちゃんが目を丸くしてじっと見ていたり、知り合いが気づいて手を振ってくれたり…という感じでゆっくり時間をシェアする感じが楽しい。演奏の半分くらいが即興演奏だったけど、自分でもびっくりするくらいPOPなセットだった。館内にも音が流れていたのを知らなくて、大きなガラスの向こうで思い思いに過ごしているお客さん達が聞こえるはずがないのになぜこちらを見てるんだろう…?とか不思議に思いながら、こちらも着飾ったお客さん達を観察していた。良い企画をしてくれた若い友人に感謝。

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ホームタウンの神戸三宮や大阪梅田でも一時期ストリートでアンビエントをやっていたが、ええ感じになればなるほど警察やらヤ〇ザの皆さんが嫌がらせに来てなかなか厳しい状況だった。自由の国タイといえども公共の場でいきなり演奏ってのは揉め事の原因になるし警察はよりややこしいしであまりよろしくない。なので、今回のように許可をもらって演奏できるってのは貴重な機会。そんな流れが来ているのか、昨日もバンコク市内で正式に許可を取ってバスキングのできるスポットを教えてもらったので早速申請に行ってみようと思っている。いつものように音楽目当てのお客さんが観に来てくれるライブやパーティーでのショーケースとはもちろん違うし、衆目を集めることが第一義のストリートバスキングともまた目的が違うのだけど、今のスタイルで演奏を始めた時からアンビエントミュージックを生で演奏するってのは時間と空間と人のセッションなのだと思っていて、それを磨くのに最適なのは公共の場所だった。うまくやらないと本当にぜんぜん聞いてくれないのでバンドマンやシンガー達は嫌がるが、俺にとってはいろいろな国の人が集まるバンコクの商業施設での演奏は最高の実験の場だ。空気を掴むまではさんざん悩むが、良い演奏をすれば結果的に金も稼げるし言うことない。

運河沿いの下町を歩くと軒先に鳥籠を吊っている家がある。街の喧騒と美しい鳥の鳴き声を聞きながら、腰布を纏ったおじいさんがまったりタバコを吸っている。おじいさんの傍らには猫が数匹寝そべっていて俺を避ける気配もない。バンコクの下町の夕景はとてものどかで美しい。大事なのはテンポだ。俺たちは急ぎ過ぎている。

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近隣では猫の出産ラッシュで夜道を歩くと子猫だらけで俺は立ち止まってばかりだ。タイの野良猫は警戒心が薄い。それは住人がみんな優しいからだ。いつか街の風景に溶け込むような優しい音楽が作れると良いなといつも思う。

アムステルダムで買った羽根飾りをタイでカスタムした話

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昨年の11月末にアムステルダムに滞在中にコーヒーショップの立ち並ぶ通りをひとりで散策していたら白髪の品の良いおばあさんがやっている奇抜でカラフルな衣装の並んでいるお店をみつけた。扉を開けて入ってみると、まさにヨーロッパの舞台衣装って感じのデザインが多くてオールハンドメイド。女性向けの店だったので服を買うのは無理がある。派手な女性向けの服を無理しておっさんが着ると見た目おばちゃんになってしまったって悲惨なパターンを過去に見たことがあるし(笑)

でもアクセサリーは面白いデザインが多くてステージで身に着けられそうなものがいくつかあった。天井から吊り下がっていた黒い大きな羽根のピアスがとても気に入ったが羽根飾りが大きすぎるしフェミニンな感じで、短髪で見た目が中性的でもない俺には確実に似合わない。さてどうしよう…でもいいなぁ…こんなん今まで見たことないしなぁと悩みながらじっと見ていたら、店の奥に座っていたおばあさんが話しかけてきた。

『特別な女性へのプレゼント?』

『いえ、僕が気に入ったんです。ただ、僕には大き過ぎるかなと思って』

『そうね…男性には大きすぎるわね。この店のものは全部私が作ったのよ。だからあなたが気に入ってくれただけでも嬉しいわ』

『ぜんぶ面白いデザインで好きです。これは舞台衣装なんですか?』

『そうよ。私は以前は舞台に出てたの』

普段ほとんど衝動買いはしないんだけど、こういう流れになると何か意味があるような気分になって手に入れたくて仕方がなくなる… で、少々高かったけど買ってしまった。

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バンコクに戻ってから耳に着けてみたが、予想通りまあ似合わない。髪を伸ばしたらどうだ?とかいろいろイメージしてみるがどっちにしろ似合わない。仕方がないので使うのは半ばあきらめて壁の棚に吊って毎日なんとなく眺めていたある日、バンコクで出演するイベントの会場がええ感じのレストランだったもので、普段より衣装に気を使わなあかんかなぁとボヘミアンタイの締め方やらデザインについて調べていたら、吊り下がった黒い羽根が目に入って、同時にいつも着けている真鍮のネックレスを作ったアクセサリー作家で絵描きのブランの事を思い出した。お!!いけるんちゃうか!?ってことで、ちょうどその後すぐに彼女が出店するイベントにピアスを持って行ってリメイクをお願いした。

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一昨日、ブランから『KOTA、できたよ!』という写真付きのメッセージが届いたので、昨夜 FATTY'S BAR https://www.facebook.com/fattysbardinerというブルーチーズハンバーガーの美味いLIVE BARでブランに会ってそれを受け取った。ゴスっぽくて良い感じ。イベントやパーティーでしか会ったことがなかったので初めてゆっくり話してみたら、実は彼女は日本の漫画のオタクだった。バンコクで3年近くレンタルコミックショップの店長をやっていた俺がビックリするくらい詳しくて、しばらくマニアックな漫画の話ばかりしていた。アクセサリーのリメイクの値段は笑ってしまうくらい安かった。いつも本人に言うんだけどあまりにも商売っ気が無さすぎる。なのであえて値段は書かない。彼女のブランド ayuyaan は移動商店で、サイアムスクエアや各種パーティーに出店している。興味のある人は検索してアクセスしてみると良い。タイの人たちはなんでも自分で作るし修理、改造してしまう。手先が器用なんだろう。リヤカーとバイクをくっつけて屋台にしたり、洪水の時はバイクのフレームを改造して水の上に出るように車高2mくらいの高さのバイクにしてしまったり(笑) 発想がめっちゃ自由で驚かされる。

ブランの描いた絵。イカ墨で描いてるらしい。

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話には関係ないけどこのバンドええ感じやしかわいい。

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今週のあれこれ

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週末に The Commons Thonglor - The BigChilli のパブリックスペースにてYOSHITAKE EXPEと共演することが決定した。ヨシタケくんとは昨年からバンコクと神戸で何度か一緒にやっていて今回も面白い企画なので楽しみにしている。

あまり一般的ではないタイプの音楽を公共の場でやるってのはコピーやカバーするのとは話が違ってある種挑戦的な試みで以前から大好きだ。なので、今回の話も即『やる!』って感じだった。特にタイではこのような場ではスタンダードとかポップスを演奏しているミュージシャンばかりなので緊張感があって良い。どうなるかな…。

 

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昨夜は急遽入った依頼で Sonia Hamza というフランス人アーティストのアートエキシビジョンのクロージングパーティーのチルアウトミュージックを担当した。Soniaは白塗りで日本髪に赤い花を乗せてタイの黒のシースルードレスっていうゴスと妖怪を足したみたいな恰好でうろうろしていて非現実的で笑えた。思わず紹介される前に自分から声かけて話してもた(笑)素顔を見ていないので次に会ってもわからないだろうな。

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ちょうどツアーで大阪から来ているボーカリスト RO‐HO にもタイミングが合ったので出演してもらった。彼はひとりで弾き語りするんだけど、アコギをガンガン叩きながらリズムを作って歌うので勢いがあって盛り上がる。オリジナル曲の間奏にソウルやR&Bの名曲とか放り込んでくるところも渋い感じで好みだ。お客さんはヨーロッパ人ばっかりだったけどみんな集中していた。いい腕だ。俺は逆にMUSIC BOXみたいにエゴを消してひたすら音を紡いだ。ライブの主役はミュージシャンだけどパーティーの主役はアーティストとお客さん…ってことで最近はスイッチを切り替えて演奏するようにしている。

昨夜の会場はフアランポーン駅の近くにある Gallery BARのSOYSAUCE BAR。この街には世界中から来るたくさんのアーティストがエキシビジョンパーティーを開催するので、少し変わったオリジナルを演っていて小さい設備でも演奏できるミュージシャンはショウケースをやってくれと呼ばれることが多い。アート関係のお客さんやオーガナイザーは基本的にオリジナルサウンドを好むので最近のバンコクではオリジナルバンドは Gallery でライブをやるという流れができつつある。

普通のレストランやBARではオーナーから有名な歌を演れってオーダーが出る場合がほとんど。それも1曲2曲の話ではなくて最低20曲って感じなので、気軽に引き受けるとコピーに追われる羽目になってえらいことになる。なので、俗にいう箱バンとオリジナルバンドはほぼ交わらない。別の職種だ。コピーと言ってもそれで飯を食っているので日本のアマチュアコピーバンドとは話が違う。いい店のバンドマンはジャンル関係なくびっくりするくらい上手いし容姿も良いし大人だ。

長い間夜を歩いていて、いろいろな種類のミュージシャンに会ったが、純粋であることと世間知らずの失礼な奴であることはほぼ一緒だなぁと思うことが多い。要するに若いうちしか許されない。音楽はあくまで個人的なものなので誰にも左右される必要がないしオリジナルをやり続けるべきだと思っているが、もしそれが伝わらないのであれば何かが足りていないからだと認識するべきで、お客さんに文句を言うような話では無い。『どうせわからないだろう』というような言いぐさも同じだ。20代までは我慢するがある程度年齢がいってるのにそんなことを言ってるヤツは一度しっかり自分の態度や向き合い方を客観的に見直した方が良い。伝わらないのは実力がないからだ。間違いない。

 

 

徒然

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写真はだいぶ前に行ったアンポワーという街の川沿いにあるロッジ。今までで最高にチルアウトな場所だった。夜になると蛍が飛び交う。バンコクからわずか1時間半。

昨年の10月から神戸、大阪、京都、アムステルダムバンコク、フアヒン、チェンマイという感じで無茶な動きをしていたがそろそろ落ち着かなくてはいけない。チェンマイで演奏したときに、『KOTA、この国でオリジナルのライブだけで食っていくのはたとえ顔が売れているミュージシャンでもかなり難しいぞ。君は外国人だしタイで生きていくなら他にも何かやった方がいい』とタイのメジャーバンドのギタリストGOLFさんに諭されたが、アムステルダムからバンコクに戻った昨年12月から今までの3か月間ギターを弾いて歩いて、共演したタイのミュージシャン達の活動を実際に見て現実としてよく理解できた。俺はここで唯一ビザの出る音楽仕事であるホテルでのジャズ、POPS演奏のスキルをまったく持ってないので、必然的にビザを得るための仕事を別でさがすことになる。ホテルの仕事も昨今はタイの若い素晴らしいミュージシャンがたくさんいるので、雇うのに手続きの手間やお金のかかる外国人ミュージシャンはほぼ使われないらしい。今回の動きを始めるときに目標にしていたことはなんとかやれたし、シーズン終了って感じだ。とにかく一度落ち着いて地道に音源を創りながらライブ活動を続けて、次のレベルを目指して腕を磨くことにする。

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今月、来月は日本からたくさんのアーティストが来てライブをやっている。ミュージシャンではROVO勝井祐二さん、ギタリストのYOSHITAKE EXPEくん、レゲエシンガーのPAPA YUJIさん、光風さん、ROHO、元たま、パスカルズの石川浩二さん…などなど俺が知っている範囲だけでもすごい数。ミュージシャンだけじゃなくて実力派のDJもたくさん来ているのでいろいろな場所でイベント目白押し。

俺は来週末の3月4日(土)に、ヨシタケくんと最近話題になっているトンローの Commons というモールのパブリックスペースで一緒に演奏する方向で話が進んでいる。週末は人が多いのでかなり面白そうな試み。どこでも公共の場で自分の音楽を演奏させてもらうってのは光栄な話だ。是非決まって欲しい。

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YOSHITAKE EXPEくんとは昨年から連続でセッションしたり共演したり。彼は俺の知る限り一番ストイックに演奏活動をしているギタリストだ。ギター仙人って感じで浮世離れしていて面白い。もちろん日本国内でも物凄い本数のライブをこなしているので、機会があったらライブに足を運んでみて欲しい。熟成された美しいギターの音色が素晴らしい。 INFOMATION | YOSHITAKE EXPE Offical Site

 

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今夜はイベント参加。笑顔の爽やかなニュージーランド人のハンサムマッチョボーカリスト John will sail のライブに2曲だけ参加する予定。ワンダーフルーツでも会ったし、彼はレーベルに所属していてオーガナイザーもやっているのでいろいろなところで会うが、なんで急に俺が彼のバンドに呼ばれたのかは実はよくわからない。長い付き合いになって来たのでとりあえず弾きに行ってみる。