An "I " Novel from The City Of Angels

Diary 『バンコク在住日本人ギタリストの日記』

ソイ・ジャルンクルン

f:id:amatutitaki:20180526150639j:plain

昨夜演奏したSOUL BARってのはソイ・ジャルンクルン33あたりにある。MRTとタイ国鉄のフアランポーン駅から徒歩で10分くらい。国鉄で地方に向かう人が多いしチャイナタウンも近いし独特の空気感があるしタウンハウスも古くて小さくてレトロな街並み。ここ数年でファランやしゃれっ気のあるタイ人の経営するGalleryやBARができては消えて…その中でSOUL BARはけっこう長くやっていてスタッフにTHE LOW DOWNというバンドのキーボーディストがいる。彼はとてもうまい。ドラマーがヨーロッパに帰ってしまったので最近は活動している様子が無いが、このバンドのタイ人ギタリストがものすごくカッティングが上手くてモデル張りのスタイルでフォトジェニックで初めて見た時すごく印象的だった。

www.youtube.com

www.youtube.com

改めて見てもすごくうまい。男前なので女性ファン多数。そんなわけでSOUL BARは以前から知っていたし同じエリアにある店にも出ていた。ただ、洒落た感じの店なのでお呼びはかからないだろうなと思っていたし、今まで出演したことがなかった。金曜の渋滞を避けるために昨夜は電車移動をしていて、駅からは景色を眺めつつフラフラと運河沿いを歩いていった。今さらの話だけど、川と支流と運河ってのは昔はタイの主要交通路だったので水路の周りには古い問屋がたくさんあるのであることに気づいた。職人や商売人相手の仕事は朝が早いので当然夜も早い。なのでこの地域は夜の騒音にうるさくて警察のチェックが厳しいらしく夜の仕舞いが早い。昨夜も0時前にはすべて終わってさっさと家路についた。

f:id:amatutitaki:20180526155553j:plain

昨夜は彼等の曲をけっこうプレイした。少し勉強していったので邪魔にはなっていなかっただろう。今夜はタイ人の若いお客さんが多いだろうし、曲を壊さないようにうまく展開を読まないといけないわけだけど、当のふたりはそんな細かいことはあまり気にしていない(笑)ヨーロッパツアー直前なのでツアー用のコンパクトな機材を使って何ができるのかを試しているような場面も多かった。一緒に演奏していて面白いなと思うところは、普通のミュージシャンが気を使っている演奏に関するスキルや曲としての整合性とかお客さんにどう見えているかというような一般的なバンドが気にするような事柄を一切気にせず、今まで見たことない新しい場面を生み出すことに集中している点だ。俺も一般的なミュージシャンとはかなり違う視点で音楽をやっているが、やはりロックバンド出身なので少し考え方が違って、特にソロの時は上手く弾こうとかかっこよくやろうとか思っているし、会場にいるお客さんのこともけっこう考えている。見ている人にはそうは見えないかもしれないけど…。

チェンマイからミニツアーに来ているDEAD AS DISCOというバンドはオーソドックスなブラスロック/ファンクに最近のロックの構造を足したようなオーソドックスなバンドだった。次にチェンマイに行く時にまた会えるかもしれない。

www.youtube.com

今年に入って良いセッションが多くて刺激を受けたようで、少しずつギターのスタイルが変化しつつある。今までのソロを踏まえてバンドスタイルに適応していっている感じだ。いくつになっても進歩するもんだな…というわけで俺のライブ活動はまだまだ終わらないのである。今夜も何かを見出せるように集中していってみよう。