An "I " Novel from The City Of Angels

Diary 『バンコク在住日本人ギタリストの日記』

Parallel world

 

f:id:amatutitaki:20180120140707p:plain

今夜、明日が2018年最初の人前での演奏だ。いつもよりスロースタートになったが、コンディションは上々だ。なんだかんだでかなり凹んでいたが、最終的にはいつも音楽が救いになる。俺の心はすこぶるシンプルにできているのだ。心をクリアにして演奏すれば何もかもが解決されていく。今日、明日は全然毛色の違うイベントでライブ。このシチュエーションはとても俺好みだ。

www.youtube.com

そういえばオーバーステイに出るのは久しぶりだ。深めの音が好きなオーガナイザーが内輪揉めでヨーロッパに帰ってしまって以来、あまり声がかからなかった。オーバーステイのボスは今はチャオプラヤ川に浮かべる大きなパーティー船を作るのに忙しいのでブッキングは若い子らがやっているようだ。なので、今回は別のオーガナイザーから話が回ったようだ。こんな時にやっぱりネームカード大事やな…と思うわけだが、以前作ったものを配り切って以来、デザインができないので作るのが面倒で作っていない。単純なもので良いのでさっさと新しいのを作らなくてはいけない。

f:id:amatutitaki:20180114114813j:plain

そんなわけで久々のオーバーステイはいつもとは一味違う緊縛ショーとのコラボレーション。自分なりに緊縛という日本発の独特の肉体芸術(なのかな?)についていろいろと考えてみたが、パートナーに服従するとなると信頼感なしには成り立たないだろう…ってことで『愛』が根本にはあるはずなんだけど、未体験の俺には完全には理解できていない。ましてやそれをショーとして他人に見せるとなるとまた話は違ってくる。性的な側面より芸術的側面が強くだろうし。もともとは江戸時代に罪人を拘束するための技術で、それを攻め絵として後世の絵師が描いたことからだんだん広まったらしいが、縄をかけられて市中引き回しでさらされた女性の罪人を見て興奮した人がいたんだろうな。まあそれはわからんでもない。ただ、多くはないけど今まで俺の見てきた緊縛ショーは縛る方と縛られる方のふたりの精神的なつながりが深いように見えた。ただ、タイ人は基本的に日本人より性格が明るいしドライなので少し違う雰囲気になるはずだ。なので、とりあえず今夜はその場に立つまでは何を弾くかを全く考えずにいってみようと思っている。目の前のふたりに反応して弾いてみるだけだ。

そんなことを考えていたら岩井俊二の古い映画『UNDO』を思い出した。

f:id:amatutitaki:20180112080019j:plain

打って変わって明日はエフェクター市で演奏である。音楽好き、それもエフェクターが好きな連中が集まるわけで、ギタリストやオタク率の高い(笑)会場だろう。フアヒンで一緒に演奏したGaryもマニアックなアタッチメントを持ってバンコクに来て出品するらしい。ギャラリーカフェの屋外のガーデンステージで弾くので実験的でも明るくて気持ち良いセットにしたいと思っている。そろそろ暑くなってきたけど、まだ夕方超えると心地よい季節だし楽しみ。