An "I " Novel from The City Of Angels

Diary 『バンコク在住日本人ギタリストの日記』

幸運な男

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昨日、POOKのことをブログに書いて数十分後にPOOKからメッセージ。

『KOTA!セッションしよう。今レコーディングの為に1ヶ月だけタイに帰って来てるんだ。Tommyの部屋に泊まってるからセッションして録ろう』

『いつがいいの?今日か週末なら行けるよ』

『今日!今から!』

『おお!?マジか!…OK!タイミングいいし行くわ』

てな感じで即決して部屋の掃除を終えてから機材を携えてOn Nutの奥にあるBrown Stone Studio/Ageha Cafeへ。

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Soi On Nut のスカイトレイン付近は日本人も多いエリアなんだけど、ソイの奥の方は完全にローカルエリア。アクセスが悪くていつも渋滞している界隈なんだけど、最近はなぜかミュージックショップができたり新しい小奇麗なインターネットカフェができたりしていて微妙に賑わいつつある。一軒家を改造した施設で1階にカフェバーとスタジオとGallery スペース、2階には部屋がふたつがあって、TommyとJoeはここに住んでいる。庭にも席があって、今の季節は気持ち良い風が吹いていてゆっくり飲めるし、ノイズミュージシャンでもある店主の選ぶマニアックな音楽が結構な音で流れている。

前回JAMで共演したときはコーヒーミルで轟音のノイズを奏でつつコーヒーを淹れて最後にみんなでまわし飲みっていうパフォーマンスをしていてだいぶおもろかった。彼は少し変わった雰囲気のアンビエント系のイベントをオーガナイズしているので是非呼んでくれと頼んでおいた。来年出演予定。

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店の隣にはライブハウスもあってそこに続く路地の入り口にミュージックショップがあるのでアクセスの悪さ以外はミュージシャンが住むにはパーフェクトな雰囲気のスポットだ。昨日も庭で犬やら子猫が駆け回っててタイの若いミュージシャンや近所の子達がパソコン広げてまったりしていて良い雰囲気だった。

ここができたばかりの頃にJoeにガーデンパーティーに誘われて、オープンセッションでTommyとSticky Riceのメンバーと初めて会った思い出深い場所でもある。Sticky Riceはバンコクに来て面白いタイのバンドをさがしている時に既に見ていたので、現場で会った時は『おおっ!本物発見!』って感じだった。

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そんなわけで昨夜はひたすらセッションを録音した。音源が数時間分はあるだろうからどこかは使えるだろうって感じだ。昨今の録音の時は俺はとにかく深追いしずぎずにいろいろなフレーズを放り込んでいく。大概の場合は後でPCで編集するので、ネタとして使えそうなフレーズを切り取りやすいように、且つ軽くなり過ぎないよう適度な深さまで掘り下げる感じ。何度も何度もやったので後半はふたりとも楽しくなってしまって原曲から逸脱して別の曲になってたけど…。まあ新曲のネタになるかもしれんし悪くはない。ただ、選ぶために聞き直すのが大変なだけである(笑) POOKはぶっ飛んでいて普通の男ではないが、終始良い空気を醸し出していて心地の良い男だ。長年の相方のTommyとのやりとりも見ていて微笑ましくて時間を忘れて楽しい夜だった。ヨーロッパに帰る前にどこかでセッションしたいね…ってな話になって実現する方向で日程を考えている。面白いので実現したら遊びに来てほしい。

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なんだかんだで昨日もライブで出会ったタイの若い友人達とたくさん会った。4年間コンスタントに年間50本以上は演奏し続けているので、不愛想な俺でも流石に知り合いが増えてバンコクでは活動しやすくなってきた。来年は新作を携えて新たな展開をできるよう精進しよう。

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ともかく、これでバンコクに来た頃に映像やライブで興味を持ったタイのインディーアーティスト Stylish Nonsense のふたりに Sticky Rice の Pook と Tommy、T-BoneGOLFさんや Yui Cello さんと共演して、おまけに作品のレコーディングにまで参加しているわけで俺はとても幸運な男だと思うの今日この頃である。