An "I " Novel from The City Of Angels

Diary 『バンコク在住日本人ギタリストの日記』

120 min' ambient set for BANGKOK ART BOOK FAIR 2017

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今日はBangkoko CityCity Gallery http://bangkokcitycity.com という美術館で開催されているアートブックフェアでのソロ演奏だった。タイのアート好きの皆さんがたくさん集って賑わっていた。天井の高いとても広い空間だったのでええ感じで響いていて演奏するのはとても楽しかった。

状況が良かったので最初は少しテンション高めの音になっていたが、ごあいさつ程度に15分ほど弾いてから落ち着いてアンビエントセットに突入。会場のノイズとセッションしながら予定の1時間…そろそろかなとスタッフに目くばせするとイベントが締まるのは9時だよと言う。これだけいろいろな人がウロウロしている(犬もウロウロしてた)広々とした閉鎖空間でエンターテインメント成分皆無のロングセットをやれる機会はそうないよなぁ…ってことでそのまま弾き続けた。

後半1時間は環境音楽とは~作曲家や演奏者の意図を主張したり、聴くことを強制したりせず、その場に漂う空気のように存在し、それを耳にした人の気持ちを開放的にすることを目的にした音楽~という説明文を思い出しつつ、ほぼアブストラクトなドローンノイズを中心に演奏した。そのまま1時間弾き続けて最後はノイズループが減衰していくのを10分間放置して会場を眺めていた。みんな思い思いに会場内で動いていて俺のことはほぼ誰も見ていなかった。好き放題やり過ぎたかな…こりゃ二度と呼ばれないかも…とか思っていたら、音が消えた瞬間にけっこうな勢いで会場全体から拍手が起きた。『おおっ!?嘘や!?届いてた!』と、俺はあの時マジで驚いた顔をしていたと思う。昨日ほど気を使わずに思うがままに、そして自分を完全に消し去って純粋に長時間のアンビエントセットにアプローチしたことはなかったからだ。ちょっとした感動だった。良い機会をもらった。

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終わってからCM/映像関係の制作者が現れてポケットにはネームカードが2枚。Galleryで演奏するとよく声をかけられるけど、まだ実際にオファーが来たことはない(笑) 新しい仕事になるとええんやけど。

 

とりあえず間違いなく新しい何かを得た。日々精進やな。