An "I " Novel from The City Of Angels

Diary 『バンコク在住日本人ギタリストの日記』

前回の続き

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前回の記事にいろいろなことを書いていたが、現状の俺は所詮モグリのミュージシャンである。要するにアーティスト(ミュージシャン)ビザを持っていない状態で演奏活動を行っている。基本的にタイに住みながらいち個人がアーティストビザを取るというのは手続き的にも金銭的にもかなり難しくて現実的ではない。なので、『若いアーティストが修行に来るには良い』という表現をしたのだ。吸収力の高い時期に短い期間でもここにに住んで、日本では出会えない多種多様なお客さんの前で演奏するのは貴重な経験だ。良いことも悪いことも含めて必ず自分の演奏を高める何かを得られるだろう。もしかしたら音楽をやめようと思うかもしれないが、音楽なんて質の悪い病気みたいなもんなので、夢から覚めるのは早い方が良い(笑)   

去年の暮れに退職するまで、俺はバンコク市内の小さな会社に所属してビジネスビザとワークパーミットを持っていたが、これを持っていて税金を納めたところでビザの種類が違うので音楽活動で収入を得るのは違法である。ただ、外国人モデルや DJ 等々を含めるとあまりにも数が多くて時間の無駄なので取り締まらないってだけである。逆に言うと、活動を頑張れば頑張るほど、結果を出せば出すほど、目立てば目立つほどヤバイ状況になるのである。なので、明確な目的がない限りは基本的にはお勧めしない。特に生真面目で規則を守らないと不安になるような心の持ち主は日本でしっかり売れて立場を作って正式な興行としてここに来るのが一番良い。まあ分別のある人がミュージシャンなんて仕事を選ぶわけもないんだけど…。アーティストビザ取得の条件は国によって違うので外国に演奏に行こうという場合は調べておいた方が良い。

あと、手続きを踏まずに演奏するということは、現地のプロミュージシャン達にとっては縄張りに知らないやつが入ってきて勝手に稼いでいるってことになるのでその点で揉める場合もあるだろう。みんな必死で生きているので甘く考えているとえらいことになる。

上記は音楽で糧を得る場合の話でアマチュアは話が別だ。自由に異国の友人達と演奏を楽しめば人生がより豊かになる。

 

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先月チェンマイでタイのT-BONEというスカバンドのギタリストGOLFさんと一緒に演奏した時も、イベントが終わってから警察と軍が団体で店にチェックに来た。この日は近隣からの苦情という体だったが、タイの場合は日本で言うところの『みかじめ料』目当ての嫌がらせを警察が行う場合が多々あって、この手の光景は日常茶飯事である。なので、俺以外のGOLFさんとYAOさんのふたりはこの状況を完全に面白がっている。いい笑顔やなぁ。タイの警察に関しては俺も何度かやられているし、書きたいことがいろいろあるのだけど、タイにいる間は王族、警察、軍に関する悪い話は一応やめておく。

 

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EVENT PAGE I SAW A UFO! Scene 3

 

バンコクには少ないながらも日タイ混成のバンドがいくつかある。そのひとつ PHY の主催イベントに出演する。もう一つのバンドは UGOSLABIER というタイのバンド。

 

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デカい音のバンドが続いて最後がソロってなかなかの無茶ぶりである。明らかに音圧が落ちるわけだけどテンションを落とさずにひとりでイベントのエンディングを作るってのが次回のミッション。時間の合う方は是非。